ネルドリップは、究極のコーヒー抽出方法と言われています。
その歴史は古く、現在でも喫茶店やカフェで使っているところも多いです。
ひさびさにネルドリップ。やっぱり1番おいしい。これは間違いない。
コーヒーの角が取れてまろやかになり、雑味が本当に少ない。
気分的に夏はさっぱりしたものを飲みたくなるけど、結局ネルで濃厚なコーヒー淹れるとそれはそれでうまいんですよね。
いつもネルドリップで淹れているわけではないけれど、たまにネルで淹れるとおいしさを再確認できます。
同じコーヒー豆でも、ずいぶん味が変わって、しかも間違いなくおいしいです。
ネルドリップとは?どんな特徴?
ネルドリップは、ネル(布)をフィルターとして使ってコーヒーを淹れます。
ネルは「フランネル」という布生地からきている言葉です。
ペーパードリップと同じように淹れますが、ペーパーのフィルターに比べて濃厚な味わいになることが特徴です。
以下では、ネルフィルターを使ったドリップコーヒーの特徴をご紹介します。
【ネルドリップの特徴】口当たりがまろやかになる
ネルドリップ最大の特徴は、口当たりがまろやかになることです。
ひと口飲んだだけでも、その違いがわかると思います。
ペーパードリップはすっきりした味わいが特徴ですが、ネルドリップは逆にまったりとした味わいを楽しむことができます。
コーヒーオイルや微粒子が抽出される
ネルドリップで抽出されたコーヒーの味がまろやかになる理由は、コーヒーオイルや微粒子がたくさん抽出されるからです。
ネルフィルターはペーパーフィルターに比べてフィルターの目が粗いため、オイルや微粒子が抽出されやすくなります。
またネルフィルターにある細かな起毛は、コーヒーの雑味をキャッチしてくれます。
雑味を落とさず、おいしい成分を上手に抽出してくれるネルフィルターは、他の抽出器具では味わえない特徴を持っています。
【ネルドリップの特徴】濃厚なコーヒーを淹れられる
ネルドリップで淹れたコーヒーは、他の抽出方法に比べて濃厚になることが特徴です。
濃厚になる理由は、苦味やコク、後味や甘さをしっかり引き出されるからでしょう。
逆に酸味を抑えることができるので、酸味が苦手な人はネルドリップで淹れてみると好みの味に近くかもしれません。
また華やかな香りが特徴の浅煎りコーヒー豆などは、ネルドリップでは長所を活かしきれない場合があります。
酸味や華やかなフレーバーが特徴の浅煎り豆よりも、中煎りや深煎りのコーヒー豆のほうが、濃厚さを十分に感じることができます。
お湯をゆっくり注ぐとより濃厚に
ネルドリップの特徴を存分に活かす淹れ方として、お湯をゆっくり注ぐという方法があります。
中には点滴のようにぽたぽたとお湯を注ぎ、かなりゆっくりコーヒーを抽出する方法もあるほどです。
点滴まではいかずとも、さっと淹れるよりも少しゆっくりめにお湯を注ぐようにすると、ネルドリップの良さを出すことができるでしょう。
【ネルドリップの特徴】ネルフィルターは繰り返し使える
ネルフィルターは、ペーパーフィルターと違って繰り替えし使えます。
ネルフィルターの長所のひとつですが、約60〜100回程度は繰り返し使用することができ、さらにどんどんコーヒーがおいしくなるのが特徴的です。
使うたびにおいしくなる
ネルフィルターは、使うごとに水で洗って、水分を含ませたまま保存します。
そして洗い方ですが、完全にコーヒーの成分を取るような洗い方はしません。
この洗い方と保存方法によってコーヒーエキスがネルフィルターに馴染み、どんどんおいしさが増していくというメリットが生まれます。
ただし上記でも約60〜100回程度繰り返し使えると書きましたが、だんだんとフィルターの目にコーヒーエキスが詰まりすぎてしまい、お湯の通りが悪くなります。
頃合いを見て買い換える必要はありますが、使い込むごとにおいしさが増していくのは、ネルドリップの醍醐味とも言えます。
ネルドリップのデメリットは?
ネルドリップの味に関しては、長所が多いと思います。
古くからある抽出方法なのに現在でもファンが多いということは、ネルドリップで淹れたコーヒーがおいしい証拠とも言えるでしょう。
ただし一般的なドリップ方法は、ペーパードリップが主流です。
以下でネルドリップのデメリットを挙げてみました。
- 洗うのが面倒
- 保存方法が面倒
- 一気に複数杯淹れたり、次々に淹れることができない
ペーパードリップは使い捨てなので、処理や保存方法が楽です。
基本的にネルフィルターは、一度使ったら洗ってコーヒーの粉をフィルターから取ってやらないといけません。
またネルドリップは、スピーディーに複数の杯数を淹れることは難しいです。
何枚もネルフィルターを持っている人なら話は別ですが、基本的には1〜2杯分を淹れたら、コーヒー豆を捨てて水洗いしなければなりません。
その点ペーパーフィルターなら、捨ててまたペーパーをセットすればすぐにまたコーヒーを淹れることができます。
このような面倒さがあるため、ハンドドリップの主流はペーパードリップであると言えるでしょう。
ネルドリップで淹れたコーヒーはおいしいにも関わらず、主流になっていないのにはこのような背景があるのです。
ネルドリップでこだわりのコーヒーを淹れましょう

ネルドリップで淹れるコーヒーは本当においしいので、機会があればぜひ体験してみてください。
いつもペーパードリップで淹れているという人は、道具を揃えればすぐに始めることができます。
またネルドリップでコーヒーを提供しているこだわりのお店もあるので、ネルドリップコーヒーを楽しみたいという人は、喫茶店やカフェで飲み比べてみるのも楽しいと思いますよ。
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