コーヒー豆は、挽き方によって味が変わります。
コーヒー豆の挽き方は、大きく分けて「粗挽き」「中挽き」「細挽き」の3種類。
細かく分けると、それに「中細挽き」「極細挽き」が入ります。
今回は、3種類のコーヒー豆の挽き方によって、どのような違いや特徴が出てくるのかをご紹介します。

抽出方法によっておすすめのコーヒー豆の挽き方が変わります。コーヒーメーカーやハンドドリップは「中挽き」「中細挽き」が多いので、スーパーなどで挽かれたコーヒーを買う場合、ほとんどが「中挽き」「中細挽き」でしょう。
コーヒー豆の特徴を出したり、淹れ方によって挽き方を変えると、コーヒー生活がもっと楽しくなります。
自宅でコーヒー豆を挽く際や、お店で挽いてもらう際の参考にしてみてください。
- 「粗挽き」「中挽き」「細挽き」の違い
- コーヒーの抽出方法によるおすすめの挽き方
- 挽き方によって味に違いが出る理由
コーヒー豆の粗挽き、中挽き、細挽きの違い

コーヒー豆の粗挽き、中挽き、細挽きの違いを以下で説明していきます。
細かく言えば「極細挽き」「中細挽き」などの粗さもありますが、今回は大きく3つの挽き方に分けます。
ちなみに、挽き方による粗さは「挽き目」や「メッシュ」とも呼ばれます。
コーヒー用語で「挽き目」「メッシュ」という単語を見聞きしたら「挽き方の粗さ」のことだと覚えておいてください。
「粗挽き」「中挽き」「細挽き」それぞれの特徴
コーヒー豆は「粗挽き」「中挽き」「細挽き」それぞれで特徴や味わいに違いが出ます。
主な特徴を簡単にまとめてみました。
見た目の粒の大きさ | 味 | |
粗挽き | 大きい(ザラメ糖ぐらい) | 酸味を感じやすい |
中挽き | 中ぐらい(グラニュー糖ぐらい) | バランスが良い |
細挽き | 小さい(上白糖ぐらい) | 苦味が強い |
コーヒー豆の挽き方の粗さは、よく砂糖と比べられます。
あくまで目安なので、ご参考程度まで。
ちなみに「極細挽き」になるとほぼパウダー状になります。
「極細挽き」は、エスプレッソでの抽出に使われることが多いです。
抽出方法に合わせた挽き方をするのが基本
狙った味にするために、挽き方に違いを出すのではなく「抽出方法によって」コーヒー豆の挽き方を変えるのが基本です。
例えば「ペーパードリップなら中挽き」「水出しコーヒーなら細挽き」などで違いを出します。
注意点としては、浅煎りのコーヒー豆を細挽きにしたからといって、酸味が完全になくなるということはありません。(浅煎り豆は酸味を感じやすいことが特徴)
少し酸味を抑えることができる、程度で考えておきましょう。
基本は、抽出方法で、味に違いを出します。
一概にどの挽き方が正しいのか、断言することはできません。
挽き方はあくまでも、味を少し変えるための手段です。
抽出方法で違いを出す、おすすめのコーヒー豆の挽き方

コーヒーは「ハンドドリップ」や「サイフォン」「フレンチプレス」など、様々な方法で抽出することができます。
抽出方法によって、適した挽き目に違いがあるので、自宅で淹れる際の参考にしてみてください。
もちろん、以下の挽き目が「1番良い」ということはありません。
あくまでも基本なので、慣れてきたら好みによって調整したり、おすすめとは違う挽き目にチャレンジしても楽しいと思いますよ。
フレンチプレスは「粗挽き」がおすすめ
「フレンチプレス」を使ってコーヒーを抽出する際は、コーヒー豆の挽き方は「粗挽き」にしましょう。
「フレンチプレス」は、コーヒーの粉をお湯に浸して成分を抽出する方法です。
コーヒーを淹れたことがない人でも、誰でも簡単にコーヒーを淹れることができる抽出方法。
フレンチプレスの特性上、挽き方が細かすぎると、出来上がったコーヒーに「コーヒーの粉」が混ざってしまいます。
フレンチプレスの場合は、コーヒー豆を少し粗めに挽くのが基本です。
ペーパードリップ、ネルドリップは「中挽き」がおすすめ
ペーパードリップ、ネルドリップなどのハンドドリップは、中挽き程度がおすすめです。
「ハンドドリップ」による抽出はフレンチプレスと違い、お湯をコーヒーの粉に通して抽出します。
そのため、「粗挽き」ではコーヒーの成分を十分に抽出できません。
また細挽きで淹れてしまうと、ペーパーやネルにコーヒーの粉が入り込み「目詰まり」を起こしてしまう可能性があります。
そのため、バランスの良い中挽きや、中細挽き程度がおすすめです。
水出しコーヒーは「細挽き」がおすすめ
水出しコーヒーは、コーヒーの粉を水に浸して成分を抽出します。
お湯を使った抽出よりも、コーヒー成分の抽出スピードがゆっくりです。
そして、成分がなかなか出てくれないので「細挽き」にして成分が出やすいようにしてあげましょう。
浸しておく時間は8〜12時間程度を目安にすると「嫌な苦味」や「渋さ」が出にくいです。
「粗挽き」「中挽き」「細挽き」で味に違いが出る理由

コーヒー豆の挽き方で、なぜ味に違いが出るのでしょうか?
コーヒー豆ひと粒の中には、たくさんの成分が含まれています。
お湯をかけることによってその成分が外に出て、コーヒーが出来上がるという仕組みです。
コーヒー豆の粒の大きさに違いが出ると、成分の出るスピードにも違いが出るため、出来上がりのコーヒーの味にも違いが出てくるのです。
例えば粗挽きの場合、ひと粒が大きいので成分が抽出されるまでに時間がかかります。
逆に細挽きの場合は粒が小さいので、成分が抽出されやすくなります。
- コーヒー豆の粉が荒いと → 成分が溶け出しにくい
- コーヒー豆の粉が細かいと → 成分が溶け出しやすい
「細く挽いたほうが、より成分が抽出されるから良いのでは?」と感じる人もいるかもしれません。
しかし、コーヒーの成分には雑味も含まれています。
そのため、細かすぎると、嫌な味まで抽出されてしまうことが特徴です。
逆に「粗挽き」にすると、コーヒーの成分が十分に抽出されなくなってしまいます。
挽き方によって味に違いは出ますが、抽出方法に合わせて挽き方に違いを出しましょう。
抽出方法によって「粗挽き」「中挽き」「細挽き」を使い分けましょう
コーヒーは挽き目を変えるだけで味が変わります。
もしもお店でコーヒー豆を挽いてもらうという人は、粒の大きさも気にしてみてください。
お店で抽出方法を伝えれば、それに合わせて挽いてくれるところもあります。
また自宅でコーヒーを挽いているという人は、少し挽き目を変えて実験してみるのもおもしろいと思います。
コーヒー豆を挽くのは、とても大事な作業です。
挽きたてのコーヒーはとても良い香りで、おいしさや鮮度も抜群の状態。
ぜひ挽き目にも注目して、違いを楽しんでみてください。
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