コーヒーをハンドドリップしていると、最初にお湯を注いだときにモコモコと泡が出てきてコーヒーの粉が膨らみますよね。実はこの泡は、おいしいコーヒーを淹れるのにとても大切なのです。
中には泡が出にくいコーヒー豆もありますが、基本的には泡が出て膨らむのは良いことです。崩さないようにハンドドリップをしましょう。
コーヒーの泡はとても大切です
ずばり、泡の正体はコーヒー豆に含まれている炭酸ガスによるものです。お湯をかけることによってコーヒー豆に含まれていた炭酸ガスが放出され、きめ細かな泡となって外に出てきます。
この泡はとても大切で、雑味やえぐみ、嫌な渋みなどをサーバーに落とさないようにしてくれる役割を持っています。ハンドドリップでコーヒーを淹れる際、泡のおかげでおいしいコーヒーを淹れることができるというわけです。
ハンドドリップで泡が出るのは良いこと
コーヒーの泡はとても大切なので、泡が出るということはとても良いことです。コーヒー豆は、焙煎をすることによって炭酸ガスを含むようになります。
焙煎を進めていくにつれ炭酸ガスの量が増えるため、浅煎りよりも中煎り、中煎りよりも深煎りのほうが泡が出やすいことが一般的です。
また泡が出るということは、鮮度が良い証拠でもあります。コーヒー豆に含まれる炭酸ガスは、時間の経過と共に自然と空気中に逃げていきます。そのため、新鮮なコーヒー豆ほど炭酸ガスを多く含んでいて、泡が出やすいことが特徴です。
泡は余分な渋みやえぐみなどの雑味をキャッチしてくれる
どんなコーヒー豆にも嫌な渋みやえぐみなどの雑味は含まれているものです。ハンドドリップの上手な人は、雑味を落とさずに、おいしい成分だけをうまく抽出します。
その雑味をキャッチしてくれるのが、ドリッパーの上部に溜まる泡です。つまりその泡の層を崩してしまうと、雑味もサーバーに落としてしまうということになります。
ハンドドリップのコツはたくさんありますが、泡を上手に残しつつ淹れることが基本的なポイントであることを覚えておきましょう。
泡を落とさないためには?
まず1湯目、蒸らしが終わった段階です。ドリッパーの中心にお湯を注ぐと、モコモコと泡が出てきます。そのまま「の」の字を書くように、泡の内側の淵をなぞるようにお湯を注いでいきましょう。
そうすれば、泡がだんだんと外側に広がっていき、泡を崩すことなくきれいにドリップすることができます。
2湯目や3湯目も中心から注ぎますが、泡をできるだけ崩さないようにすることがポイントです。優しく置くようにお湯を注ぐことで、泡を保ったままドリップをすることができます。
泡が出ない場合は?
コーヒー豆によっては、泡が出ない場合も考えられます。基本的に多少の泡は出るものですが、焙煎度や鮮度によって泡の出方は異なります。
浅煎りの豆は泡がなくなりやすい
浅煎りのコーヒー豆は、炭酸ガスが少ない状態のため泡が出にくいです。特に昨今流行りの極端な浅煎りの場合、泡が出るどころか膨らみにくく、お湯を注いだら陥没してしまうこともあります。
一概に良い悪いを判断することはできませんが、浅煎りで泡が出にくい場合は、そのコーヒー豆の特徴と考えておきましょう。
鮮度が悪いと泡が出にくい
コーヒー豆は鮮度が命です。鮮度が悪くなってくると、脂肪分が酸化したり、おいしい成分が抜けてしまったりします。鮮度を確かめるため、泡はひとつのバロメーターと考えることができます。
焙煎後時間がたったコーヒー豆は、炭酸ガスが自然と抜けてしまっている状態なので、泡がでにくいです。もしも買ってきたばかりのコーヒー豆が膨らまず、泡も出ないという場合は、お店の管理状態や鮮度を疑ったほうが良いかもしれません。
特に中煎りや深煎りのコーヒー豆から泡が出ない場合は、鮮度が悪いと考えたほうが良いでしょう。
またコーヒーは豆よりも粉の状態のほうが、圧倒的に劣化スピードが早いです。できる限り自宅で飲む直前に挽くことをおすすめします。
ハンドドリップは泡を大切にしましょう
ハンドドリップでコーヒーを淹れる際、泡はとても大切な役割を果たしています。その泡を大切に見守りつつ、お湯を注いでおいしいコーヒーを抽出しましょう。
また新鮮かどうかを確かめることができるので、買ってきたばかりなのに泡が出ないコーヒー豆は鮮度を疑ってください。コーヒーがおいしいと感じる味は人それぞれですが、良いコーヒーと悪いコーヒーは区別することができます。
おいしいコーヒーを淹れるため、ぷくぷくと膨らむ泡を大切にしましょう。
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