コーヒーを淹れる際の「蒸らし」は、味を十分に引き出す大切な作業。
お湯を注いで「ぷくぷくと膨らむ」様子を見るのも楽しいし、コーヒーから立ち込める「アロマ」はリラックス効果もあります。

「蒸らし」をして20秒ほど待つ。早く飲みたくて待ち遠しいけれど、その時間が至福でもあります。
では、あなたは蒸らしをしようとお湯を注いだとき「全然膨らまない」という経験はありませんか?
コーヒー豆には炭酸ガスが含まれているので、蒸らしの段階で膨らむのが「普通」です。
- コーヒー豆が「極浅煎り」である
- コーヒー豆の鮮度が悪い
- コーヒー豆の「個性」は関係ない
- 膨らまないのは「技術」のせいではない
この記事では、コーヒー豆にお湯を注いでも「膨らまない」理由について、ご紹介していきます。
コーヒーを蒸らしても膨らまない4つの理由

ハンドドリップの蒸らしで「膨らまない」理由についてご紹介します。
上記でも書きましたが、普通は蒸らしをする時点でぷくぷくとハンバーグ状に膨らみます。
しかし、膨らまない場合もあるので覚えておきましょう。
コーヒー豆が「極浅煎り」だと膨らみにくい
コーヒー豆が「極浅煎り」の場合、お湯を注いでもうまく膨らんでくれません。
その理由は「炭酸ガス」が少ないから。
コーヒー豆にお湯を注いで膨らむのは「炭酸ガス」が放出されているからです。
コーヒー豆は、焙煎度によって含まれている炭酸ガスの量が違います。
焙煎が深くなるにつれて「炭酸ガス」が多くなるため、膨らみやすくなるのが特徴です。
「浅煎りよりも中煎り」「中煎りよりも深煎り」のほうが膨らみやすいと覚えておきましょう。
浅煎りのコーヒー豆は、元々膨らみにくいことが特徴。
なので、蒸らしの段階で膨らまなくても、あまり気にしなくても良いです。
また「極浅煎り」であれば、ほとんど膨らまないでしょう。
スペシャルティコーヒーの普及によって「極浅煎り」のコーヒー豆を販売しているお店も増えてきました。
「極浅煎り」であれば、蒸らしの段階で膨らまないのも仕方がないし、問題ないと考えてください。
コーヒー豆の「鮮度」が悪いと蒸らしで膨らまない
コーヒー豆の鮮度が落ちていれば、蒸らしの段階で膨らまない場合が多いです。
これも「炭酸ガス」が関係してきます。
コーヒー豆に含まれている炭酸ガスは、日が経つにつれて自然に抜けていきます。
例えば「焙煎してから1ヶ月以上経ったコーヒー豆」は、最初の頃と比べると膨らみ方が全く違います。
「膨らまない=炭酸ガスが少ない」ということなので、鮮度が落ちてしまっていると考えられるでしょう。
量販店やチェーン店などは「コーヒー豆を大量焙煎」「大量ストック」していることが多いです。
そのため、店頭で売られているコーヒー豆は、鮮度が落ちていて当然のこと。
蒸らしの段階でコーヒー豆が膨らまない場合は、鮮度を疑ってみてください。
膨らまないのはコーヒー豆の個性ではない
コーヒー豆は「産地」や「農園」によって、味や香りの個性が違いがあります。
ですが「個性」と「膨らみやすさ」は、さほど関係ありません。
ただし、産地によって「おすすめの焙煎度」があることを覚えておいてください。
例えば「エチオピア」や「エルサルバドル」などのコーヒー豆は、個性を生かせるように「浅煎り」で焙煎されることが多いです。
前述したように、浅煎りのコーヒー豆は膨らまないことが普通。
そのため「エチオピア」や「エルサルバドル」のコーヒー豆は膨らみにくい、と先入観を持ってしまうこともあるでしょう。
あながち間違いではないのですが「コーヒー豆が膨らまないのは個性」ではありません。
技術が足りないから「蒸らしで膨らまない」のではない
「蒸らし」でうまくコーヒー豆が膨らまないからといって、ハンドドリップのテクニック不足、という訳ではありません。
ちゃんと膨らむコーヒー豆であれば、お湯をドバッと注ぐだけでも膨らんでくれます。
コーヒー豆が膨らまないのは「鮮度が悪い」か「焙煎が浅煎りか」のどちらかの理由。
なので、技術不足を心配する必要はありません。
膨らまないのが悩みなら「鮮度の良いコーヒー豆」にこだわったり「深煎り」を選ぶようにしてみてください。
蒸らしで膨らまないなら、コーヒー豆を変えてみましょう
蒸らしは、ハンドドリップでコーヒーを淹れる際の大切な準備運動、
しっかり膨らませることによって、コーヒーの成分が抽出されやすくなります。
蒸らしで膨らまないときに考えたいことは、以下の通り。
- コーヒー豆が「極浅煎り」である
- コーヒー豆の鮮度が悪い
- コーヒー豆の「個性」は関係ない
- 膨らまないのは「技術」のせいではない
コーヒー豆が深めの焙煎度で、鮮度がよければ、間違いなく膨らみます。
「蒸らし」で膨らまないと悩んでいる人は、鮮度の良い豆や焙煎度の深いコーヒー豆を使ってみましょう。
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