ハンドドリップでコーヒーを淹れるのは、実はとても簡単。
結論から言えば、お湯をコーヒーの粉に注ぐだけ、です。
その反面、コツを知れば「淹れ方によって味をコントロールできる」という奥の深さも持ち合わせています。
それが、ハンドドリップでコーヒーを淹れるおもしろいところ。

コーヒーの抽出といえば「ハンドドリップ」というぐらい一般的。自宅でも本格的にできるので、とてもポピュラーです!
- ハンドドリップでコーヒーを抽出するときの「イメージ」
- ハンドドリップでコーヒーを抽出する「方法」
- ハンドドリップでコーヒーを抽出するときの「コツ」
ハンドドリップで美味しいコーヒーを抽出。淹れたてを飲みましょう

自宅で美味しいコーヒーが飲みたいなら、ハンドドリップがおすすめ。
ハンドドリップは、経験が人にとっては、少しハードルが高く感じるかもしれませんね。
でも実は、少しのコツさえつかめば、ハンドドリップはとても気軽に美味しいコーヒーを抽出できます。
この記事では、ハンドドリップでのコーヒー抽出方法やコツについて、ご紹介します。
新鮮な淹れたてコーヒーを、自宅でも抽出してみましょう。
コーヒーをハンドドリップで抽出するときのイメージ

ハンドドリップでコーヒーを入れるコツで大事なのは、イメージ。
具体的には「コーヒーのうまみだけをサーバー(カップ)に落とし、雑味はドリッパー内に残す」ということです。
少しでもハンドドリップで美味しいコーヒーを抽出するコツは「できるだけ雑味を落とさないようなイメージ」を持つようにしてみてください。
コーヒーを抽出するコツとして、イメージってけっこう大事です。
頭の中でイメージをしておけば、より美味しいハンドドリップができるようになります。
コーヒーのハンドドリップの抽出方法、8ステップ
コーヒーのハンドドリップは、おおまかに8つのステップに分けることができます。
慣れていない人は、ざっくり流れを確認することから始めてください。
ハンドドリップに慣れている人は、細かいポイントに注意しながら読んでみましょう。
ステップ1. お湯を沸かす(お湯をドリップポットに移す)
まず、お湯を沸かしましょう。
お湯が用意できていなければ、ハンドドリップは始まりません。
「ティファール」や「バルミューダ」などの電気ケトルや、ヤカンでお湯を沸騰させましょう。
ケトルやヤカンがないという人は、ドリップポットで直接お湯を沸かしてもOKです。
ここでのコツは、お湯の温度。
100℃に近い高温だと、コーヒーの雑味が出やすくなってしまいます。
少し水を足したり放置したりしながら、湯温を「90℃近く」まで下げてください。
「湯温計」を持っている人は、お湯を移したドリップポットに水を少しずつ足しましょう。
湯温計を確認しながら、湯温を下げてあげてください。
湯温計がない場合は、サーバーやカップにお湯を注ぎ、そのお湯をドリップポットに移すだけでも効果的です。
季節や環境によるので一概には言えませんが、それだけで5℃以上は下がると思います。
また、サーバーやカップを温める効果もあるので一石二鳥です。
ステップ2. コーヒー豆の量を量る
次に、コーヒー豆の量を計ります。
コーヒー豆の量は、ちゃんと量るのがコツ。
一般的には12〜15gが適切と言われています。
ここで難しいのが「適切な豆の量」とされているのは、人によって異なるところ。
人によっては「12グラム」で、またある人にとっては「15グラム」が良いと主張しています。
湯温に関してもそうでしたが、人の好みやコーヒー豆の特徴によって、適切な量は変わります。
ちなみにぼくがコーヒーをハンドドリップする際は「15g」です。
理由は「数字のキリが良いこと」と「どんな焙煎度の豆でもしっかり味が出てくれるから」です。
自宅でハンドドリップをする際は、おすすめの分量は、お店の人に聞くのも良いかもしれないですね。
お店の人が20gと教えてくれたら、まずは20gで入れてみる、少し濃いなと感じたら豆を減らしてみるなど、工夫してみましょう。
ステップ3. コーヒー豆を挽く
次に、コーヒー豆を挽いていきましょう。
挽いた状態のコーヒーを買ってきた人は、この工程を省くことができます。
(でもできるだけ、ドリップする直前に挽くのがおいしさのコツ)
コーヒー豆は、豆のままの状態ではコーヒーを抽出できません。
コーヒー豆の細胞の隙間にお湯を通すことで、コーヒーの成分が抽出されます。
豆のままでは大きく硬いので、うまくお湯が入り込んでくれません。
そのため、ミル(グラインダー)を使ってコーヒー豆を細かく砕きます。
その「コーヒー豆を砕く」ことを「挽く」と言います。
ステップ4. ドリッパーにペーパーをセットする
ドリップペーパーをドリッパーにセットします。
ドリップペーパーは専用のものを用意してください。
セットする際には、「メリタ」であれば二度交互に折ったり、「ハリオのV60ドリッパー用」であれば一度折る必要があります。
ステップ5. ドリッパーに挽いた豆を入れる
ドリッパーにドリップペーパーをセットしたら、挽いた豆を入れましょう。
そして、表面ができるだけ平らになるように振ってください。
表面がでこぼこしていたり、偏りがないようにするのがコツ。
平たくなれば、均一にお湯が注げて、コーヒーの味が安定します。
ステップ6. コーヒー豆を蒸らす
では、いよいよお湯を注ぎます。
まず始めに、コーヒー豆を少量のお湯で「蒸らし」ます。
蒸らしに使うお湯の量は、細かく決めなくて大丈夫です。
粉全体にお湯が行き渡る程度を、目安にするのがコツです。
その際、ポタポタとドリッパーから少量のコーヒーが出ても、問題ありません。
蒸らしの時間も人やコーヒー豆によってそれぞれですが「20秒〜30秒」が一般的でしょう。
ステップ7. コーヒー豆にお湯を注ぐ
蒸らしが終わったら、本格的にお湯を注いでいきましょう。
お湯は3〜4回程度に分けて注ぐのがコツ。
ドリッパーの真ん中から「の」の字を書くように、お湯を注いでいきます。
そして注ぎ始めると「泡」が出てくるはずです。
その泡はコーヒーの「アク(=雑味)」をキャッチしてくれます。
泡を下に落とさないように、泡の外淵をなぞるようにして、500円玉程度の大きさになるまで円を描き続けましょう。
急いでクルクルお湯を注ぐよりも、細くゆっくりお湯を「置く」ような感覚で注いでください。
500円玉程度になったら、お湯を注ぐのを一旦中断します。
2回目、3回目の注湯も同じ要領です。
ハンドドリップはでコーヒーを抽出する際は「前半に出たほうがコーヒーのほうが濃く」「後半は薄く(また雑味も多く)」なります。
なので、後半はできるだけサッと抽出するのがコツです。
後半は少しお湯の量を増やしながら、注湯するようにしましょう。
ステップ8. ドリッパーを外す
目的の量までコーヒーが抽出されたら、ドリッパーをサーバーやカップから外しましょう。
その際のコツは「ドリッパーに残ったお湯が最後まで落ちきる前に外す」ことです。
コーヒーには雑味が含まれているので、それを落としてしまわないためにも、早めにドリッパーを外すことをおすすめします。
コーヒーをハンドドリップで美味しく入れるコツ8つ
ハンドドリップ自体は誰にでも簡単にできますが、少しコツを頭に入れておくことで、より美味しいコーヒーが出来上がります。
新鮮なコーヒー豆を使う
新鮮なコーヒー豆を使うことは、上手にハンドドリップをする一番のコツです。
長期保存(1ヶ月以上)しているコーヒー豆は「甘味」や「良い酸味」「香り」が損なわれてしまっています。
そして、逆に「雑味」や「嫌な酸味」が出てしまうことも。
焙煎したてのコーヒー豆を売ってくれるお店で買ったり、買ったら早めに使い切るようにしましょう。
豆(粉)の量を測る
抽出の時、コーヒー豆(粉)の量はちゃんと量るのがコツ。
目安として、1杯につき15gの豆を使用するようにしましょう。
入れてみて濃かったり薄かったり、またもしもお店の推奨の豆の量があれば調整してください。
また2杯分、3杯分を一気に入れるときは、豆の量を倍にしましょう。
一般的には少し減らすという方法もありますが、細かく気にする必要はないと考えています。
お湯の温度に気を付ける
お湯の温度が低すぎれば、コーヒーの成分がうまく抽出できません。
またお湯の温度が高すぎると、バランスの良い味に仕上がりません。
80℃〜93℃あたりを狙うと、どの焙煎度合いのコーヒー豆でも「比較的上手に」ハンドドリップできます。
コーヒーを入れる直前に豆を挽く
簡単で、最も味が変わるコツは、入れる直前にコーヒー豆を挽くこと。
コーヒー豆は鮮度が命です。
コーヒー豆は空気に触れることによって、劣化が進みます。
豆を挽いて粉の状態になったコーヒー豆は、空気に触れる面積が大きくなるため、自然と劣化のスピードも早まります。
そのため美味しいコーヒーを入れるためには、コーヒー豆は入れる直前に挽くのがコツです。
優しくお湯を注ぐ
お湯の注ぎ方は、練習をしないと身につかないコツです。
勢いよくコーヒーの粉にお湯を落とすと、ドリッパーの中でお湯が溜まってくれず、コーヒーの成分が抽出されないまま落ちてしまいます。
優しく置くようにお湯を注ぐことによって、コーヒーの成分をじっくり抽出することができます。
ドリッパーの淵にお湯をかけない
ドリッパーの淵に溜まっているコーヒーの粉は、濾過槽(ろかそう)です。
この層のおかげで、コーヒーの美味しい成分が上手に抽出されます。
コーヒーの粉全部にお湯をかけてしまいたくなりがちですが、ドリッパーの淵にある濾過槽は崩さないことがコツです。
最後まで落としきらない
目的の量まで抽出できたら、ドリッパーの中にお湯が残っていても、ドリッパーを外しましょう。
最後の最後まで抽出を続けていれば、雑味まで落ちきってしまいます。
コーヒーの美味しい成分だけを抽出し、雑味を落とさないコツです。
2〜3分で入れる
ハンドドリップは丁寧に行うイメージがありますが、実際にはサッと入れたほうが良いです。
時間は、蒸らしを始めて「2〜3分」と考えてください。
これは1杯分でも2杯分でも同じ。
長い時間をかけすぎると、雑味も一緒にサーバー内に落ちてしまいます。
特に後半(3〜4投目ぐらい)は、注ぐお湯を太くして、スピーディーに抽出しましょう。
ハンドドリップは最初の落ち始めが一番濃く、だんだんと薄まっていきます。
後半は抽出量や濃度の調整と考えて、よりサッと入れるのをコツとして実践してみてください。
多くの杯数を一気に入れない
前述の通り、1杯分でも2杯分でも、3杯分でも4杯分でも抽出時間は同じ「2〜3分がベスト」です。
ということは、4杯分ともなれば抽出時間を短くすることはとても難しくなります。
一回で抽出する量は、できるだけ「2杯分程度」にすることがおいしくコーヒーを淹れるコツです。
ハンドドリップのコツを覚えて、気軽にチャレンジしましょう
ハンドドリップは、誰でもコーヒーを抽出することができます。
器具も比較的安く揃えることができるので、チャレンジもしやすいコーヒーの楽しみ方と言えるでしょう。
また、手軽ながらも奥が深いところがハンドドリップの魅力です。
基本の淹れ方を体に染み込ませたりコツを掴むなどをして、自分流のハンドドリップコーヒーにチャレンジしてみてくださいね。
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