コーヒーの酸味が強い原因3つ!入れ方や種類、成分で変わる酸味の強さ

豆知識
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コーヒーの代表的な味のひとつ、酸味。

コーヒーの酸味には、良い酸味と悪い酸味があります。

 

 

おんど
おんど

どちらかというと、酸味が苦手。でもちょうどいいと感じる酸味は、爽やかで好き。

 

この記事では「コーヒーの酸味が強い原因」についてご紹介します。

酸味の原因は、入れ方やコーヒー豆の種類によるもの。

酸味が好きな人や逆に苦手な人は、参考にしてみてくださいね。

 

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「酸味」と「すっぱい」は違う?

コーヒー業界では「酸味」と「すっぱい」は区別されます。

酸味は「acidity」と、すっぱいは「sour」と表現されるのです。

 

酸味(acidity)はポジティブに、すっぱい(sour)はネガティブな味の表現として使われます。

 

コーヒーには「良い酸味」と「悪い酸味」があり、良い酸味は「爽やかな風味」や「さっぱりとした味わい」をプラスしてくれます。

コーヒーの酸味の原因4つ

コーヒー

コーヒーが持つ酸味には、はっきりとした原因があります。

その代表的な原因を4つ、解説していきます。

 

酸味が強い原因その1. 焙煎が浅い

酸味の原因にひとつとして、焙煎度によるものが挙げられます。

 

浅煎りのコーヒー豆は、酸味が強くなる傾向があるためです。

 

コーヒー豆は、焙煎を進めていくうちに酸味が出てきます。

浅煎り〜中煎りにかけて、酸味の元となる「ショ糖」などが分解されていくことが原因。

 

そして「中煎り〜深煎り」になるにかけて「酸味成分は熱分解される」などして、落ち着いていきます。

 

 

酸味が強い原因その2. 鮮度が落ちている

鮮度が落ちたコーヒー豆は、酸味と言うよりも「ネガティブなすっぱさ」の原因に。

 

コーヒー豆は鮮度が落ちるにつれて、悪い酸味が強くなります。

 

嫌なすっぱさを感じるコーヒー豆は、鮮度が落ちている可能性があります。

コーヒー豆が湿度にさらされていると「クロロゲン酸」や「キナ酸」といった成分が「酸味」を持つようになるからです。

 

またコーヒー豆が本来持つ「脂肪酸」は、酸化が進んで劣化することによって、すっぱさを感じるようになります。

 

 

酸味が強い原因その3. お湯の温度が低い

コーヒーを抽出する際、お湯の温度が低いと酸味が際立つ原因に。

さらに「苦味」や「甘み」といいった味わいが抽出されにくくなるため、味のバランスとして酸味を強く感じるようになるのです。

 

「お湯の温度が低い」とは80℃以下だと考えてください。

 

コーヒーの味のバランスを整えるためには、80℃〜95℃以内で抽出するようにしましょう。

 

 

酸味が強い原因その4. コーヒーには元々酸味がある

そもそもですが、コーヒーには元々ある程度酸味があります。

 

コーヒー豆は、コーヒーチェリーという果実の種。

その種を焙煎することによって、コーヒーを飲み物として飲むことができるようになります。

 

元々が果実の種なので、様々な酸味の成分(クロロゲン酸やリンゴ酸、クエン酸など)が含まれているものです。

 

その他にも焙煎の過程で生じる酸味もあり、コーヒーには元々、たくさんの酸味成分が含まれています。

 

コーヒーの酸味を抑えるコツ4つ

コーヒー

コーヒーの酸味を抑えたい人は、次の4つのコツを実践してみましょう。

酸味の原因を知ってコツを抑えておくだけで、酸味が少ないコーヒーを淹れることができます。

 

1. 焙煎が深いコーヒー豆を選ぶ

酸味を抑えたコーヒーが飲みたい人は、深煎りのコーヒー豆を買うようにしましょう。

 

深煎りのコーヒー豆は苦味やコクが強く、あまり酸味が主張されません。

酸味の成分も、焙煎過程の熱によって分解されています。

 

酸味の原因を取り除くには、深煎りのコーヒー豆を使うことがベストです。

 

2. 鮮度の良いコーヒー豆を選ぶ

鮮度の良いコーヒー豆を買えば、嫌なすっぱさの原因解消になります。

 

嫌なすっぱさを感じたくないなら、できるだけ焙煎日から近いコーヒー豆を購入するようにしてください。

 

チェーン展開している大きなお店は、たとえ「コーヒーが強み」と打ち出していたとしても、あまり鮮度に期待できません。

 

通販で買うなら注文を受けてから焙煎をするようなお店、コーヒーショップで買うなら焙煎機が置いてあるようなお店で、買うようにしましょう。

 

 

3. コーヒー豆をきちんと保管する

コーヒー豆をちゃんと保存すれば、酸味の原因となる劣化を防ぐことができます。

 

コーヒー豆は、必ずしっかり保管しましょう。

 

ただし、しっかり保管をしていても、コーヒー豆は劣化するもの。

賞味期限としては、だいたい2週間ぐらいで飲みきるのがベストだと考えておいてください。

 

2週間以上経つと、劣化スピードは加速します。

どんどん酸化が進み、嫌なすっぱさの原因になるので注意しましょう。

 

 

4. お湯の温度を高めにする

お湯の温度が低いと、酸味の原因になります。

お湯の温度が低すぎると酸味が強調されるので、高めの湯温でドリップするようにしましょう。

沸騰したお湯をドリップポットに移し替えた程度でも5℃程度下がります。

湯温の調整をしたことがないという人は、実践して体感してみてください。

 

良い酸味のコーヒーを楽しむなら試したいこと3つ

コーヒー

酸味は好きでも、たまに嫌な酸味を感じることがあるという人は、劣化が進んだコーヒーを飲んでいる場合があります。

良い酸味のコーヒーには、苦味や甘みを引き立ててくれる役割が。

酸味が好きな人もどちらかと言えば苦手だと言う人も、一度試してみてください。

 

1. 焙煎が浅いコーヒー豆を選ぶ

浅煎りのコーヒー豆は、焙煎の熱によって「コーヒーの酸味成量が増えている状態」です。

そのため、酸味が目立つ味となります。

 

浅煎りのコーヒー豆は「コーヒーとは思えないフルーツのようなフレーバー」が魅力。

 

爽やかなフレーバーと、すっきりした酸味を楽しむことができますよ。

 

2. 低めの湯温で淹れる

ハンドドリップのお湯の温度を80℃にして抽出をしてみましょう。

酸味が際立つハンドドリップが可能です。

 

ただしあまりにも低すぎると、コーヒーの成分全体が抽出されなくなってい、とても薄いコーヒーが出来上がってしまいます。

 

普段より低い湯温で入れてみて「80℃」を目処に、酸味の違いを確認してみてください。

 

3. ハンドドリップを工夫する

詳しくは下記の記事で書いていますが、ハンドドリップによって酸味を抑える方法もあります。

厳密に言えば、浅煎りのコーヒー豆の良い酸味だけをサーバーに落とす方法です。

 

ハンドドリップの工夫次第で悪い酸味をドリッパーに残し、良い酸味だけを味わうことができます。

 

 

酸味が<ある><ない>コーヒー豆の種類とは?

コーヒー

酸味がある、ないコーヒーはどこの豆か、という問題はとても難しく、一概に答えることができません。 

一般的に酸味がある産地と、酸味が少ない産地を挙げてみます。

 

<酸味が特徴的な産地>

  • コナ(ハワイ)
  • キリマンジャロ(タンザニア)
  • モカ(イエメン、エチオピア)など

 

<酸味が比較的弱い産地>

  • マンデリン
  • ブラジル
  • グアテマラなど

 

産地やコーヒー豆に合わせた焙煎

上記のコーヒー豆は、一般的に言われているだけで、必ず酸味が強い、弱いという例ではありません。

その理由は、焙煎度によって変わってくるからです。

コーヒー豆を焙煎をする際は、適当に焼き加減を決めているのではありません。

 

焙煎士が豆の持つ個性を考えて、適切な焙煎を行なっているのです。

 

モカを例に挙げてみましょう。

モカは「浅煎り」で焙煎されることが多いです。

モカを深煎りにすることで酸味は弱くなりますが、それではモカの持つ良いところを引き出すことができません。

 

モカの長所を引き出すためには、浅煎りがベストと判断した上で、焙煎度を浅くしているのです。

 

焙煎度を深くすればするほど、個性のある香りや味わいが損なわれていきます。

モカはとてもフルーティな香り。

なので、その個性を大事にするためには「浅煎りがベスト」だと考えられて、焙煎されます、

 

このことは「深煎り」でも同じことが言えます。

 

マンデリンは「苦味」と「コク」が長所で、それを活かすために深煎りにされることが多いです。

 

マンデリンを「こってりした味わい」で楽しむことができるのは、適切に焙煎してもらっているからです。

 

コーヒーの酸味の原因を知って、よりおいしく飲みましょう

コーヒー豆

どんなコーヒー豆にも、本来酸味があります。

もちろんマンデリンのように元々の酸味成分が少ないコーヒー豆もありますが、基本的には酸味は含まれていて、焙煎によって際立っていきます。

 

コーヒーの酸味の原因は、主に以下の4つ。

 

  • コーヒー豆が浅煎りである
  • コーヒー豆の鮮度が悪い
  • コーヒーを抽出するときのお湯の温度が低すぎる
  • コーヒー豆には元々酸味がある

 

嫌な酸味にだけ気をつけて、好みに合わせたコーヒー豆を選ぶようにしてみましょう。

 

適切に焙煎された酸味のあるコーヒー豆は、とても良い香りを楽しむことができます。

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